愛を否定する宗教 |
ゴータマ・ブッダは、北インドのガンジス河流域の釈迦国の王子として生まれ、16歳で結婚し子供をもうけたましたが、その他に複数の妃と子供がいたという説もあります。
つまり、生まれながらにカネ・モノ・地位・名誉・美しい女性を簡単に手に入れられる環境にありました。
欲望は満たしてしまえば虚しく、新たなる欲望が湧いてきます。
ブッダは「悟りを開く」新たな欲望を抱いて35歳で王国と妻子を捨て出家しました。
その頃はバラモン教の社会で厳格なカースト制度があった為、王子が上位のバラモンの僧侶になるのはルール違反でした。
さらにカースト制度を無視して、あらゆる階層出身者を弟子にし、社会の秩序を混乱させた為にバラモンの怒りを買って晩年毒殺されたとも言われています。
ブッダは6年の苦行の結果、悟りは得られず、瀕死の状態で少女スジャータのさし出したミルク粥に命拾いします。
その後、菩提樹の木の下で瞑想をして49日後悟りを得ました。
『人生は苦であり、苦は執着により生じ、その対象は移ろいやすく、すべては幻である。 |
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無我、つまり個は存在せず、あるのはその関係性(縁起)のみで、特に苦を生じる執着の元凶として「愛」をやり玉にあげています。そして、その執着から解き放たれた時こそ、輪廻転生の車輪から抜けられるのだ。』と説いています。
しかし、わたしたち凡人がそこに感じてしまうのは、クールなブッダと人生の無常感です。
ところが、真実のブッダの言葉は意外にも、その幻の関係性に対する限りなき慈しみと思いやりなのです。 |
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ブッダの言葉 |
『目に見えるものでも、見えないものでも、遠くに住むものでも、近くに住むものでも、すでに生まれたものでも、これから生まれようと欲するものでも、一切の生きとし生けるものは、幸せであれ。』
『あたかも、母が己が独り子を命を賭けても護るように、そのように一切の生きとし生けるものどもに対しても、無量の慈しみの心を起こすべし。』
『諸々の邪まな見解にとらわれず、戒を保ち、見るはたらきを具えて、諸々の欲望に関する貪りを除いた人は、決して再び母胎に宿ることがないであろう。』
(スッタニパータ『ブッダのことば』岩波文庫より)
ブッダはその地方の言葉で、とてもやさしく語りましたが、弟子たちの時代になってからはサンスクリット語などの格式高い言葉で、日本では漢語でより難解に語り継がれました。
そうしてバカ弟子たちによって、難しく、高尚なものにデフォルメされ、彼らの特権にされてしまうのですなあ。 |
レレレのおじさんの悟り |
ブッダの弟子にチューダ・パンタカという人がいて、この弟子は時々自分の名前を忘れてしまうほどの大バカで、お経をまったく覚えられませんでした。
ブッダは、この弟子にほうきと「塵を払い垢を除かん」という短い文言を与えて、祇園精舎(お寺)を掃除させました。 バカ弟子は、祇園精舎をピカピカにしましたが、十年、二十年経ってもブッダは「良し」と言いませんでした。 |
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ある時、ブッダが通りかかる前に境内を掃除しようと行くと、子供たちが遊んで境内をめちゃくちゃ汚していました。
バカ弟子は激怒し、子供たちにほうきを振り上げますが、その瞬間「そうだ、塵と垢で汚れているのは己の心だ」と気づきました。
しばらくしてチューダ・パンタカは悟りに達し、阿羅漢(アラカン)の一人となりましたとさ。
私たちは、普段自分の見たくないものを無視して、見たいものしかみていません(スコトーマの原理「苫米地英人」)。
あるがままに見ること、それが悟りへの道です。 |
苦行の日 |
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次はタイマッサージの理論で、実際に、教えられことです。
少し苦痛だと思いますが、苦痛は修行になります。 |
タイマッサージの学習心得 -オールドメディソン文部省検定合格教科書より- |
タイマッサージは、理論と実技(技術)から成り立ちます。
タイマッサージを学ぼうとする者は、理論を正しく深く理解し、正しく安全な実技ができるように、次の4つのチャイ(心)を持つことが必要です。
1.興味を持つこと ソン・チャイ
タイマッサージは、相互の健康増進に役立ち、己及び家族を養うことができるものであると信じ、その学習に興味を持つこと
2.意欲を持つこと タン・チャイ
タイマッサージを学ぼうとする者は、強い意思を持ち、勤勉で忍耐強く、安全で正しい施術ができるように、技術の向上に努めること
そのためには
①教える人の話を良く聞くこと
②原因と結果をよく考えること
③分からないことは、恥ずかしがらず人に聞くこと
④ノートをとること
3.熱心であること サイ・チャイ
タイマッサージを学ぶ者は、常に熱心で、他人の言葉に耳を傾け、反対の意見も考慮し、常に最新の知識や技術を習得するように心がけること
4.誇りに思うこと プーミ・チャイ
タイマッサージは、祖先が継承してきた財産であり、タイ人のアイデンティティとして、他の職業に劣らぬりっぱなものであると誇りを持つこと |